仕組みを作る
新しい習慣を身につけようとすることは、今までの習慣を変えることです。
今まで無意識にやっていた何かをやめて新しい何かを続けることで、新しい習慣が身につきます。
「今まで無意識にやっていたこと」というのは、脳はほとんどエネルギーを使わずに済みます。
それをやめるということは「意思の力」を使います。これは脳にとってはエネルギーを消費することになります。
また「今までやり慣れていない何かをやる」ということも「意思の力」が必要です。これも脳にとってはエネルギーを消費します。
私たちの「脳」というのは、できればエネルギーの消費量を抑えようとする特徴があるようです。
本当に大事な時にしっかり活動できるように、普段のエネルギー消費はできるだけ少なくしています。
だから、普段の行動はほとんど脳にとってはエネルギーを消費することなくできるように、「習慣化」されています。
新しい習慣を身につけようとすることは、これに逆らうことになります。
だから「意思の力」を使うしかありません。
そう「意思の力」を使うにはエネルギーが必要なんです。
このエネルギーは、いつでも無限に出てくるわけではありません。
使いすぎると一時的に枯渇してしまいます。
「意志の力」は「筋力」とも似ています。
例えば、重たいバーベルを上げ続けていたり、腕立て伏せを連続でしていると、筋肉に疲労が溜まってきて腕が動かなくなってしまいます。
常に「意思の力」を使っていると、脳も疲れてしまいます。
我慢がきかなくなって「もういい!!」「いい加減にしてくれ!!」みたいになってしまいます。
バーベル上げや腕立てふせみたいな、明らかにわかる大きな負荷だけでなく、小さな気づかないくらいの負荷でもそれがずっと続いていると、同じ結果になります。
「コップ1杯」の水を片手で肩の高さに水平に持つことを想像してみてください。
実際にやってみてもいいですよ^ ^
別段難しいことではありません。簡単にできます。
そのまま1分持っていてください。
これもそんなにきつくないです。
では、そのまま10分。
できないことはなさそうです。
しかし、そのまま1時間、3時間、半日、1日、、、となったらどうでしょうか?
大きな負荷でないとしても、連続して負荷がかかる状態は、結局大きな負荷がかかって動けなくなるのと同じ結果になります。
「意志の力」も同じです。
大したことではないように見えても、常に「意識してやる」という状態はいずれ続けられなく可能性が高いです。
朝のジョギングを習慣にする際のコツの一つとして、
「夜寝る前に、明日の朝着るウェアを一式用意して枕元に置いておく」
ということを聞いたことがあります。
用意していないと、朝眠い目をこすりながら今日はどれ着ようかなんて考えながら用意することになります。
一見大したことではないですが、これだけでも知らず知らず負荷を貯めてしまいます。
前の晩に全て用意されていれば、そんなこと考えずにただ着替えるだけですみます。
これが続けるための「仕組み」の例です。
「仕組み」を作ることで、意思や気合いに頼らずに行動を続けられます。
簡単に物事ができるような仕組みを工夫することで、行動の継続率は高まります。
では、また。