心は鍛えるものではない
【心は鍛えるものではない】
人の活動の成果を上げたければ二つの要素
「行動」と「心の状態」
のそれぞれについて取り組まなければなりません。
「行動」×「心の状態」=パフォーマンス
です。
「行動」自体のレベルを上げるには
技術・スキル・テクニック・ノウハウなどが必要です。
練習などで時間をかけてこれらを身に付けていきます。
一方「心」も活動に影響を与えます。
「メンタルが強い」とか「メンタルが弱い」などとという言葉で「心」の影響が語られます。
これはスポーツだけに当てはまることではなく、人の活動全てに当てはまります。
どんなに高い技術を持っていても、
心の状態が乱れているとその技術を発揮できません。
例えば、いつもなら簡単にできることが、
イライラしているとミスばかりしてしまうようなことが起こります。
つまり「能力」の有無だけが重要なのではなくて、
いかに「心の状態」を望ましいものにしておくかも重要なのです。
いつでも自分の能力通りの力が発揮出来る人は「メンタル」が強いと称されます。
「強い」というと、固いようなイメージがありますが、
「心の強さ」はそれとは違います 。
「頑固」「強情」などにつながるような「強さ」ではなく、
もっと柔軟性のある「しなやか」なものです。
これは「鍛えて強くする」というよりも、
普段から固まらないように動かしながら
常に「調える」ことで身につくものです。
「整える」という字でもいいのですが、
私は調子をとるようなイメージがあるので
「調える」と書くほうが好きです。
必要なのは「強い心」ではなく、
心を乱さないための「思考法」。
「心」は鍛えるのではなく、調えるもの。
鍛えなければいけないのは「心」ではなく「考え方」です。
「考える」というのは「脳」の行動、「脳」を使うということです。
「心」と「脳」、これは明らかに違います。
「心」を鍛えるという誤解をしていると、
自分にも他人にも不必要なプレッシャーをかけてしまいます。
今日もここまでお読みいただきありがとうございます。
では、また。