最初が肝心?終わりよければ全てよし?
【最初が肝心?終わりよければ全てよし?】
今週は「初頭効果と親近効果」がテーマです。
「初頭効果」とは
最初に与えられた情報の影響力が強く残る
もので、「親近効果」はその逆に
最後に与えられた情報の影響力が強くなる
というものです。
「初頭効果」の例としてよく使われる例があります。
今から2人の人の性格を伝えます。
あまり深く考えずに、それぞれがどんな人かイメージしてみてください。
Aさん:知的・勤勉・衝動的・批判的・頑固・嫉妬深い
Bさん:嫉妬深い・頑固・批判的・衝動的・勤勉・知的
上の説明は同じことを言っています。
それにもかかわらず、
Aさんは「知的で勤勉な人」
Bさんは「嫉妬深くて頑固な人」
という印象を持ちやすいです。
これが「初頭効果」です。
一方、上の同じ説明でも
Aさんは「意外と頑固で嫉妬深い人なんだ」
Bさんは「意外と勤勉で知的な人なんだ」
と感じるのが「親近効果」です。
一般的に、
関心の低いことに対しては「初頭効果」
関心の高いことに対しては「親近効果」
が現れやすいです。
興味がないものには、注意を向けませんので
最初の情報が印象に残りやすく
今日日があるものには、注意を向けるので
最後の情報の方が印象深くなる
というのは、わかる気がします。
また、
同時に幾つかの見方や考え方をする事が苦手な人ほど
「親近効果」つまり、最後に与えられた情報に影響を受けやすい
とも言えるようです。
こうした「初頭効果」や「親近効果」は
コミュニケーションで活用されています。
相手を説得する時に
最初に興味を引くような情報で惹きつけて
最後にしっかりと相手に役に立つと思わせる情報を与える
ことで、説得力が増すような話し方が効果的だと言われます。
何かを説明する時に
メリット(長所)→デメリット(短所)→メリット(長所)
をいう順番で説明するのが良い、とされます。
こうした「初頭効果と親近効果」について考えて
自分の行動や思考の新しい習慣を身につけることに
今週はチャレンジしていきます。
私が取り組もうと決めたことは
途中の情報にもきちんと目を向ける
ということです。
「初頭効果」も「親近効果」も
途中の情報の影響が少ないことを意味しています。
だから、こちらから伝える時に
都合の良いことを最初や最後にはっきりと伝え
不都合なことは間に伝えておく
という事が効果的ではあります。
ということは、相手から受け取る情報に関して
途中に出てくる情報の重要性を見落としている
という可能性があります。
先にあげた2人の人の性格では、
「衝動的で批判的」という事が
どちらの人の印象にも残っていないという事です。
物事の全体像をしっかりと捉えて、
より良い方向へ進むための決断をするためには
色眼鏡をかけず、全ての情報をフラットに受け取ること
が重要なはずです。
私たちが無意識のままではそれが難しいことを
「初頭効果」や「親近効果」は示しています。
最初と最後だけでなく
「途中で得られた情報や印象」を意識する
事から今週は取り組んでみます。
今日もここまでお読みいただきありがとうございます。
では、また。