「システム」と「ダイナミズム」
【「システム」と「ダイナミズム」】
今日は小難しそうなタイトルですみません。
わかったようでわからないカタカナ言葉は
なるべく使わないようにしていますが、
伝えたいイメージを上手く一言で言い表せられなかったので
そのまま使いました。
物事の「本質」を考える時の視点として学んだことです。
表面的な事象だけでなく、その「本質」を考える際には
この二つの視点で考えると有効です。
「システム」という言葉は辞書を引くと
「体系」とか「方法」とか「仕組み」
といった意味が出てきます。
本質を考えようとする時の「システム」という視点は
「現状の構造」を理解する
という意味合いです。
この「構造を理解する」とは、現状を単純な
「原因」と「結果」
として捉えるのではなく、
全体を一つのものとして、
その中での個々の事象のつながりを理解することです
わかりづらいですね。
例えば、
「机の上が散らかっている」
なんて事象があったとします。
単純な「原因と結果」で考えると
「片付ける時間がない」→「机の上が散らかっている」
となります。
でも、システムで考えると
「片付ける時間がない」
→「机の上が散らかっている」
→「必要なものを探すのに時間がかかる」
→「仕事(or勉強)するまでに時間がかかる」
→「仕事(or勉強)をするのに手一杯になる」
→「片付ける時間がなくなる」
→「机の上は散らかったまま」
→・・・
このように現状を理解できます。
つまり「システム」とは、
現在の構造をしっかりと理解することです。
さて、上の例は、これが時間が経つとどうなっていくでしょうか?
ますます、机の上は散らかっていきます。
ますます、探し物に時間がかかります。
ますます、仕事(or勉強)する時間が圧迫されません
ますます、片付ける時間は無くなります、、、
こんな風に、時間が経てば経つほどひどくなる一方です。
この時間の経過とともに
「システム」がどうなっていくかということが
「ダイナミズム」
という考え方です。
現状は何らかの「システム」として、成り立っています。
では、現状が成り立っているからいいか、というと
時間が経つとそのシステム自体が崩壊してしまうかもしれません。
「今」だけではなく、時系列でもの事を考えた場合どうなるか
が「ダイナミズム」の考え方です。
「今」求められる結果を出すために有効なシステムが
「将来」に渡って有効に機能していくとは限りません。
以前にも書きましたが、
今の仕事で結果を出したいので
部下は未熟だ
→部下には任せられない
→上司が全てやってしまう
(or 全て指示・命令通りにやらせる)
→結果を出す
なんてことがあります。
今求められる「結果」は出ています。
でも、このままだとどうなるでしょうか?
部下は未熟だ
→部下には任せられない
→上司が全てやってしまう
(or 全て指示・命令通りにやらせる)
→部下は未熟なまま
→部下には任せられない
→上司がやる
→部下は未熟なまま
→・・・・・・
いつまでたっても部下は成長しません。
いつまでたっても上司は細かい仕事を抱えたままです。
上司は時間がいくらあっても足りません。
時代が変化していく中、新しいことに時間が振り向けられません。
組織の成長は、、、おそらく止まってしまいます。
更に言えば、いずれ上司は引退します。
その時に残されたのは「未熟な部下ばかり」という状況すら起こり得ます。
組織の成長どころか、組織の存続自体も危うくなってしまいます。
因みに、「上司」→「親」「指導者」、「部下」→「子供」「選手」と
置き換えても同じようなことが言えます。
「今」つまり「目先」のことに有効なように見えても
「将来」を見通した時に、必ずしも良い選択にはならないこともあります。
そんなことを考えるためにも
「システム」と「ダイナミズム」
という視点を大事にしています。
今日もここまでお読みいただきありがとうございます。
では、また。