「心」は鍛えるものではない
【「心」は鍛えるものではない】
スポーツなどをやっていると、
勝負に勝つためには
「精神的に強くなければいけない」と思い、
「心」を鍛える
という考え方をします。
「心が強い」とか「心が弱い」という表現が良く使われます。
「心が折れる」なんて言葉もよく耳にします。
勝負強い人間になるためには
「折れない心」が必要で
そのためには「心」を鍛えないといけない。
そんな風に私も考えていました。
身体(=肉体)を鍛えるには負荷をかけて
力(=筋力)をつけていきます。
それと同じように「心」にも負荷をかけて
鍛えようとします。
「心」に負荷をかけるとは
「辛く、厳しい」状態に追い込む
ということです。
そうすることで「折れない心」になっていく
と思っていました。
この考え方は大きく勘違いをしていることがありました。
「心」と「思考(=考え方)」を混同していたのです。
「心」も「思考(=考え方)」も目には見えません。
だから、ごっちゃになってしまいがちです。
でも良く考えてみると違います。
「心」は「ただあるだけ」のもの。
「心」は「状態」として存在しているだけのもの。
「思考」は脳の働き。
「脳」も身体の一部です。肉体です。
だから「脳」は鍛えられます。
つまり「思考」は鍛えることができます。
「思考」は「心」の状態に影響を与えます。
「考える」という脳の行動により、
「心」の状態を良くすることもできれば
悪くもすることも出来ます。
鍛えているのは「心」ではなく「脳」なんです。
まず、ここを大きく誤解していました。
「心」に負荷をかけるのではなく
「脳」に負荷をかけて鍛える。
「辛い、きつい」と思うような状況に追い込むのではなく
状況に関わらず「思考」によって「心」の状態を整える。
本来のメンタルトレーニングが行なっていることはこうしたことです。
今日もここまでお読みいただきありがとうございます。
では、また。