「習慣化」でうまくいく〜二つの「トトノエル」の実践

何事でもうまくいくための「習慣」を身につけるために、私が日々実践していることを中心にお伝えします。

「原因」を探ろうとする思考

【「原因」を探ろうとする思考】

 

私が担当する研修ではゲームを使うものがあります。

 

ゲームをしながら、会社の数字の仕組みを学ぶ研修です。

 

このゲームは双六や人生ゲームみたいなもので、

サイコロを振って、自分のコマが止まったマス目の指示通りに

コイン(お金やモノを表しています)の操作をします。

 

そして、1回ごとにコインの数を数え、表にまとめます。

 

この時に、コインの数が合わなくなることがあります。

 

これが合わないと先には進まないようにしています。

 

さて、こんな状況になった時に、ほとんどの方は

 

「どこで間違えたのだろう」

 

と考えて、自分の間違いを探し出します。

 

初めの方ならば、これでもうまくいく場合がありますが、

ゲームが進んで、手順が増えてきたりすると

この対処法ではうまくいかないことがほとんどです。

 

そのままにしておくと、いつまでたっても先に進めませんので

私が手助けにいきます。

 

このような状況を解決するためには、間違えを探すより

簡単で効果的な方法があります。

 

それは

 

「あるべき状態」にする

 

ことです。

 

一つ前の状態から止まったマス目の指示を行なったら、

 

「本来、どのような数字になっている」のかを確認します。

 

そして、あるべき数字のようにコインを合わせます。

それだけで、先に進めていくことができます。

 

これで何の問題もありません。

 

しかも「あるべき状態」と比べたら、どこを間違えたかもすぐにわかります。

いちいち手順を振り返り、間違えた箇所を見つけ出そうとするより早いです。

 

単純なゲームでの話ではありますが、

このような場面に出会うたびに、

私たちの思考のくせのようなものをいつも感じます。

 

それは

 

「目的を考える前に、原因を探りにいく」

 

ということです。

 

「目的を考える」とは

 

「本来の目的を思い出す」

 

と言ってもいいです。

 

何らかの問題に直面した時に

 

「なぜ、そうなってしまったか」と原因を探る

 

のか

 

「本当は何をしたかったのか」と目的を思い出す

 

のでは、その後の対応が変わってきます。

 

「原因を探る」ことも大切なことではありますが、その前に

 

「目的を思い出す」ことが大切です。

 

「目的」を見失うと

「やらなくてもいいこと」を行なってしまったり

「方向がずれていく」ようなことにもなってしまいます。

 

別な言い方をすれば、問題に直面した時に

 

すぐに目の前の「問題を正しく解こう」とする前に

「正しい問題に取り組んでいる」がどうかを確認すること

 

がとても大事なことです。

 

この「正しい問題に取り組んでいる」かを意識することが少ないです。

 

おそらく、今までの教育の中で

 

与えられた問題を早く正しく解くことは鍛えられているのでしょうが

 

そもそもその問題は適切なのか

今、それに取り組むべきなのか

なぜ、それをやらなければならないのか

 

こんなことを考えることは、鍛えられていません。

 

だから無意識に、無自覚的に、すぐに問題に取り掛かろうとしてしまいます。

それが癖になっています。

 

しかし、癖は気づけば直せます。

 

より良い成果を得るためには、

 

「まず、目的を考える」

 

ということを、忘れずにいてください。

 

今日もここまでお読みいただきありがとうございます。

  

では、また。